ガムスマイルの治療

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ガムスマイルの治療方法にもヒアルロン酸治療を応用することができます。

赤唇のボリュームロスが原因のガムスマイルには、ヒアルロン酸注入療法は効果的です。

ただし患者には、術後の口唇形態の変化や、注入後の口唇の違和感、効果持続期間や再注入の可否、経過とともに変化する口唇形態など、術後の予測可能なことをできるだけ説明することが肝要です。

注入時は痛みを伴うことがあるので、歯科用キシロカインカートリッジ1本(1.8mL)を口腔内から左右上顎犬歯根尖相当部の皮膚側よりにブロック麻酔することで、まったく痛みのない注入が可能です。

注入は上口唇を3等分にデザインし、赤唇部と粘膜の境界からおよそ2mm粘膜側から赤唇に向かって注入します。

粘膜側から注入することで早期の創傷治癒が期待できることや、針穴が赤唇部分に残らないことなどが利点といえます。

ガムスマイル

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ガムスマイルの治療方法にもヒアルロン酸治療を応用することができます。

ヒアルロン酸を使用したガムスマイルの処置方法は、口唇のボリュームを改善することでガムスマイルを改善する方法と、ガムスマイルの手術時にヒアルロン酸製剤を併用することで創傷治癒の促進を図る方法の2つに大別できます。

ボリュームの診断には、歯と歯槽骨が及ぼしている口唇形態と赤唇、白唇のボリュームを考慮することが大切です。

口唇のボリュームを改善することでガムスマイルを改善する方法は、赤唇部分のボリュームの診断が重要です。赤唇部分のボリュームが十分にある場合には、過剰な口唇形態を形成し、ガムスマイルの改善はできても、赤唇が厚くなりすぎてしまい、美しい口元の演出とはかけ離れてしまいます。

赤唇部分の弾性やボリュームを判断できるように日頃から赤唇部分の触診を行うよう心がけましょう。

また、上顎骨、上顎歯槽骨、歯軸の傾斜に配慮した診断が大切です。

軟組織へのアプローチ

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軟組織でできることはどんなことでしょう。たとえば、ガムスマイルについて考えてみましょう。

ガムスマイルの対応については、矯正歯科医、口腔外科医、形成外科医、美容外科医の、それぞれの視点があり、治療方針には重なる点、反発する点があります。

もっとも大切なことは患者の「希望」です。この希望のなかには要望である「要」が存在します。この要をカウンセリングのなかから拾い出すことが大切です。

ガムスマイルの症状はさまざまな状態が原因となり、症状として現れます。

歯の萌出状態、口腔前庭の広さ、歯槽骨の形態、歯槽骨と顎骨の位置関係、歯槽骨、顎骨と顔面骨の位置関係を診察する必要があります。

CTやセファログラムの分析だけでなく、患者の表情や動きの癖をカウンセリング中に注意深く観察することも大切です。

処置方法にはワイラー材注入、歯冠長延長術、ガムスマイル手術、耳介軟骨挿入術、歯列矯正治療、外科的骨切り手術などがあげられます。

患者希望と要望を重視し、平易な言葉で各処置によって得られる結果を説明します。

骨補填剤との併用

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審美補綴時には同様に、ハイドロキシアパタイトやβ-TCPなどの骨補填剤と併用することで創傷治癒の向上を図ることができます。

審美補綴における転位歯の便宜抜歯後の歯槽骨の吸収は予想がつかず、過剰な歯槽骨の吸収が起こった場合にはその後の補綴設計に大きな支障をきたし、術者を悩ます原因になります。

このような併発症を予防するためにヒアルロン酸治療の併用療法は有効です。

架橋型ヒアルロン酸の特性である、ゆっくりと溶ける性質によって骨補填剤をしっかりとグリップしながら歯槽骨のリモデリングを促し、さらに歯肉の創傷治癒を促進させることができます。

コラーゲン製剤との併用

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骨芽細胞の増殖能を応用した例としては、コラーゲン製剤との併用療法があげられます。

コラーゲン製剤よりも骨芽細胞の増殖能が高いとされているヒアルロン酸製剤を併用することで、より多くの骨芽細胞の細胞浸潤を期待することができます。

コラーゲンスポンジ(テルプラグ)にヒアルロン酸製剤を塗布すると、抜歯窩に挿入すれば歯槽骨の治癒を促進するとともに、歯肉の治癒を促進することで、創傷の治癒を向上させることができます。

審美補綴時の便宜抜歯の際に応用すれば、歯槽骨吸収によるいびつなポンティック形態を防ぐことができ、よりよい審美補綴が期待できます。

また、患者側からすれば、「ヒアルロン酸を使った治療」というイメージは、安心で何となく若返ったような気持ちを抱き、治療に対して積極的になるという心理的なモチベーションの向上に繋がります。